食物アレルギーの診断 血液検査について
食物アレルギーと血液検査について
血液検査で食べられるか食べられないかがわかると思われている方が多くいらっしゃいますが、これは間違いです。血液検査で陽性ということは、その食品などに感作されているということは示しますが、必ずしも症状が出現することとは一致しません。
血液検査で陽性にでても、その食品を食べられることはよくありますし、陰性になっても食べられないこともあります。
食物アレルギーの診断は、詳細な問診、つまり症状、疑われる食物を摂取してからの経過時間・年齢・環境因子・栄養方法などから推測し、そのうえで必要なら血液検査をして、診断に確実性をもたせます。
現時点での唯一の確実な診断法は食べさせて症状がでるかどうかをみる負荷試験だけです。
病歴はないが単に血液IgE検査で陽性であったり不安であったりという理由で除去するのがもっともよくないことです。
ご家庭で独自に判断し、除去食をおこなったりせず、気になるなら医療機関を受診し、診断をしてください
これまで食べられているなら検査は必要ありませんし、そのまま食べ続けるのがよいでしょう。
保育園などに通い始める場合、これまで食べていないものがあるなら、保育園で初めて食べることはできません。保育園で給食としてだされるものは、前もって自宅で午前中(なるべく平日で簡単に受診できる時間帯)に単品で加工された物を極少量、食べさせてみてください。
食物アレルギーがある場合は、大半が食後30分~2時間で症状が出現します
症状は、顔全体または目の周りの腫れ、全身の虫さされのような発疹(じんましん)、掻きむしり、不機嫌、嘔吐、咳・喘鳴などがあります。口の周りの赤みだけなら、食物アレルギーではなく接触性の皮膚炎の可能性も高いため自己判断せず、医師に相談してください。
その際、皮膚症状をスマホなどで撮影し、見せてもらえれば、より判断の根拠になります。
M’s(エムズ)こどもクリニック瑞江
院長 高松昌徳