ウイルス性胃腸炎について:嘔吐した時の対応
子どもが嘔吐したとき
吐いた後はすぐにはなにも与えないで、1~2時間様子を見て、大丈夫そうなら水分を少量ずつあげてください
水分は塩分を含んだ飲料のOS1や味噌汁の上澄みなどを取らせてください
最初飲み始めるときは、スプーン1杯程度と極少量から開始して、嘔吐がなくてもすぐにたくさん飲ませるのではなく、5~15分くらいあけて少しずつ増量して飲ませてあげてください
その後も不機嫌で少し泣くものの、長泣きせず、すぐにぐったりしたり、5~6回以上吐き続けるときは、再診または救急受診してください
嘔吐時およびその後の対応について
飲んだものが胃を通るのに20~30分かかるので、嘔吐後に飲ませてあげるときは、ほしがってもすぐに追加しないで様子を見ながらあげてください
飲ませるものとしては、塩分が必要です。OS-1や味噌汁の上澄みなど塩分を含まれているものをスプーン1杯からはじめてください。その後、スプーン2~3杯などに増やして、時間をあけながら飲ませて、計100mlも飲むことができれば安心でしょう
吐き気があるときはオレンジやみかんの果汁や乳酸菌飲料などの酸味のあるものは吐き気を誘うので止めてください(嘔吐が完全におさまったあとに少量ずつ摂取はかまいません)
嘔吐以外の症状は・・・
吐いた後や吐いている頃から発熱がみられることは多くありますが、通常の胃腸炎の多くは嘔吐や熱は1日で治まることが多いです(逆に何日も熱がつづいたり、嘔吐がおさまらないときは別の疾患を考える必要もあります)
また、水分摂取ができはじめると、今度は下痢が出現することが多く、年齢によりますが、乳児では、1週間以上、ときには2~3週間続くこともあります
食事の開始
吐くのがおさまり、水分もある程度とれるようになれば、食事を開始してください
おかゆ、野菜スープ、煮込みうどん(短く刻む)等を少量ずつゆっくり食べさせてください
【登園登校について】
学校保健安全法では、出席停止について特に明記された疾患ではありません
登園・登校の判断については、嘔吐、下痢がおさまるなど、患者さん本人の体調によって判断することになります
例:24時間以内に嘔吐、発熱がない。水分摂取ができ、元気がある
下痢については、24時間以内に2回以上の水様便がある場合や食事や水分を摂るたびに下痢状便(おおむね1日4回以上)が出る場合は登園を避けてください
M’s(エムズ)こどもクリニック瑞江
院長 高松昌徳