B型肝炎について:予防接種で防げる病気について
日本ではB型肝炎ウイルス感染者は100万人と推定されていて、毎年2万人の方がかかっています。通常は罹患すると急性肝炎となります。
一方、4~5歳以下の子どもが感染すると発症せずウイルスを保有したままキャリアという状態になります。このキャリアという状態は、将来にわたって影響を及ぼし、キャリアになると数十年の経過で慢性肝炎、肝硬変、肝がんの発症のリスクが高くなります。
B型肝炎ワクチンは年齢が低いほど、免疫ができやすく、ワクチンスケジュールが組みやすいため、なるべく生後2ヶ月から接種開始することをおすすめします。
B型肝炎は聞き慣れない方は、よくわからないかもしれませんが、誰が罹患しているかはわからず、保育園や幼稚園に入園すると接触や怪我などが増え罹患するリスクが発生します。どこでかかるかわからないため、なるべく早めに接種しましょう。
ワクチンの効果は10~20年とされていますが、一度免疫ができれば検査で抗体価が低下しても発症予防効果があるともされており、一般の方は3回接種すれば、現時点では追加は不要とされています。
※中学生くらいであと1回のみ接種すべきということも議論されています。
B型肝炎ワクチン標準スケジュール
1回目生後2ヶ月になれば、ヒブ、肺炎球菌ワクチンと同時に接種、2回目は4週間後(生後3ヶ月になって、4種混合も同時がスムーズで望ましい)
3回目はやや、間隔があいて、1回目から20~24週間(約5ヶ月間)あけての生後7ヶ月での接種になります。3回目を忘れやすいので、母子手帳に3回目いつ頃接種すべきか書いてもらってください。
※2016年10月より、定期予防接種となりました。1歳までに接種した場合、自己負担なしで接種可能になっています。
B型肝炎ワクチン副反応について
B型肝炎ワクチンは不活化ワクチンのため、発熱や接種部位の腫れなどの可能性はありますが、副反応がすくない安全なワクチンとされています
M’s(エムズ)こどもクリニック瑞江
院長 高松昌徳